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解き放て!狩猟本能!
9月3日から土・日・祝日限定で「子グマのハンティングタイム」を行いました。
北海道に生息するヒグマのうち、知床など一部の地域では秋になると川でサケを捕食しています。しかし、野生のヒグマが魚を捕る姿は中々近くで見ることができません。子グマたちにハンティングを体験してもらいながら、その姿を皆様に間近でご覧いただくため、このイベントを行っています。ヒグマはホッキョクグマと違い、水中に入る時に耳は水につけません。この行動もハンティングタイムでしか見ることのできない魅力の一つです。
ハンティングタイムではニジマスを使用していますが、初日は4匹のニジマスを水槽に入れても、その存在に全く気づく様子がなく、飼育員が水槽まで誘導をしてようやくニジマスに気づき、ハンティングができるようになりました。魚に気づいた後も、初めて目にするニジマスの俊敏な動きに翻弄され、水槽のアクリル板越しに追いかけるクマもいました。15分経っても中々捕まえることができないため、水槽内の水を減らして捕りやすいようにすると、ようやくハンティングに成功。
今年は最初にニジマスを獲得したのはレナでした。それに続くようにイコロやノンノも獲得しましたが、アレンは初回では一度も自分で捕まえることなく、イコロの捕ったニジマスを横取りをしていました。
でも、回数を重ねるごとに4頭とも上達していき、最終日には10匹のニジマスを15分もかからず全て捕まえていました。子グマといえどハンティングしている姿はとても立派で成長を感じました。
きょうのくまさん
今年で30才になるおばあちゃんです。チャームポイントは、顔がおまんじゅうのような輪郭をしている所です。以前は第二牧場で活躍し、お客様から人気のあるクマさんでした。現在は展示場からは引退し、バックヤードで同世代のおばあちゃん達と過ごしています。
気が強いせいか中々馴染めずに1頭でいることが多くありましたが、最近は少し性格が丸くなり他のクマと仲良く過ごしています。これからも長生きしてね。
食欲の秋
早いもので、もう10月ですね。季節でいうと秋に差し掛かりました。食欲の秋という言葉があるように、クマさんも秋になると食欲がグーンと増します。
食欲が落ちる繁殖期に比べて、この時期は食べる量は倍以上にもなります。お客様からもらうクマのオヤツも、ほぼ無限に食べ続けられるほどに…。
春や夏のクマさん達は、それほどお腹が空かないようです。しかし秋になると、もうじき訪れる寒い冬に備えてモリモリ餌を食べて、体にたくさん脂肪を蓄えます。野生のヒグマはその脂肪を使い、冬が明けるまでの数か月間を何も食べずに巣穴の中で寝て過ごします。しかし、クマ牧場のクマ達は冬でも餌を食べることができるため、冬でも冬眠しないクマがほとんどです。冬には冬毛と蓄えた脂肪でモコモコ、コロンコロンの可愛いクマさんの姿をご覧いただけます。
カコ、第二牧場引退
2022年2月5日の朝、下半身が麻痺し、起立困難な状態になったため、すぐに麻酔をかけ、治療室に移動をしました。診察の結果、変形性脊椎症が疑われます。
移動後のカコは、痛みからなのか、餌も食べず、横になったまま震えていました。時間の経過と共に少しずつ回復が見られましたが、隔離生活の影響か、時にはうつ状態に見えることもありました。
この間、カコの今後の飼育方針に関して、何度も話し合いを行いました。治療室では動ける範囲が限られてカコの行動が制限されてしまうので、話し合いの結果、動きを抑えて病状の悪化を防ぐより、カコのQOL(生活の質)を優先して広い獣舎に移動する事にしました。
移動日当日、飼育員全員がカコを見守りました。すると、カコは自ら動きにくい後肢を引きずりながらも、自発的に引っ越し先の獣舎に移動しました。一生懸命な姿に思わず涙ぐむ飼育員もいました。
現在は、これまで動かせなかった後肢も使い、四肢でバランスをとりながら歩行するまでに回復し、ヒグマの回復力に驚いています。
第二牧場は引退しましたが、これからもカコの様子をSNSで投稿していきますので、引き続きカコへの応援を宜しくお願いします。
教えて!!Q&A
Q クマのお風呂はどうするの? 匿名希望 様
A お風呂ではありませんが、クラウドファンディングで獣舎に設置したプールや、牧場の池などには積極的に入っています。夏場の暑い日は、クマ達が水遊びしている姿も見られています。体が汚れていたりすると、飼育員が通路から体を洗ってあげることもあります。