のぼりべつクマ牧場通信 53号(2021年11月)

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ボスとカンタの関係に亀裂!?

獣舎に入るタイミングに威嚇をしあうカンタ(上)とダイキチ(下)=10月3日

平和主義のカンタと、天下のダイキチ。

今年の繁殖期も、安定した強さと体格で「ダイキチ(15)」がボス存続となりました。ボスが決定する繁殖期にも目立って荒れている様子はなく、平和な第一牧場になっていました。しかし、秋が近づくにつれて、クマたちの関係に異変が起きてきました。

なんと、これまでボス争いには関わってくることがないほど平和主義だった「カンタ(15)」と「ダイキチ」において、威嚇し合う頻度が増えたのです。特に目立つのは営業時間が終了し、餌が用意された自分たちの部屋に戻っていくタイミングです。カンタは自分の部屋の前で待つダイキチに近づき、大きな口で吠えて、毎日威嚇をするようになりました。ダイキチも威嚇されるのが日課になっているため、応戦するようになりました。
お互いが攻撃をすることはなく、それほど敵意はないようなのですが、威嚇をしあってから部屋に戻ります。反抗期の息子と父のような、なんだか不思議な関係です。

今後、第一牧場のクマ同士の関係性に変化が見られるのか、引き続き見守っていきたいと思います。

どんぐり始めました

今年も9月27日~11月19日の期間に、毎年恒例の「どんぐり割引」を行っています!
冬に向けて脂肪を蓄えるクマにとってカロリーの高いどんぐりは大好物です。どんぐりの花言葉は、「永遠の愛」、「もてなし」の意味があるそうです。どんぐりは、クマだけではなく、リスなど多くの動物にとって厳しい冬を乗り越えるための大切な食糧でもあります。
また、遠方から送られてくるどんぐりには心温まるメッセージも同封されており、クマも飼育員もとても満たされた気持ちになります。本当にありがとうございます。

どんぐりを頬張るメルル(左)とレッド(右)=10月18日、24日

おばあちゃんアヒルの今

チャッピーは小柄なアヒルで、8才になるおばあちゃんです。足が悪く自分の力だけでプールで水浴びをすることが難しくなっています。そのせいもあって、体も汚れて羽艶がなくなり、水浴びをしても水が弾けず良くない状態でした。そんな羽では保温効果がうすく、すぐに寒がるようにもなりました。他のアヒルは水浴びをするたびにお尻の近くからでている油で羽の手入れをするので、羽がきれいに水を弾いて真冬に水に入っても寒さをあまり感じません。

そこで、今はバケツなどにぬるま湯を溜めて、飼育員がチャッピーの体を洗うようにしてみました。すると、茶色に汚れていた体も日に日に見違えるほど白くなりました。水浴びを終えると自分でしっかりと羽の手入れをしている様子も見られ始め、3日目には少しではありますが水を弾くようになっていました。チャッピーにはまだまだ長生きしてもらい、仲間と一緒に水浴びができるよう、これからも全力サポートを続けます!

チャッピーの毛ヅヤの状態=10月1日(右)、10月8日(左)

高齢クマのケアって?

野生ヒグマの寿命は30才前後と言われており、ノリピーは32才のおばあちゃんクマです。
6年程前には後ろ足が立てなくなってしまいましたが、見事に復活しました。今は他のおばあちゃんクマ達と一緒に穏やかに過ごしています。

しかし、最近になり再び歩様がおぼつかなくなってきました。高齢になるにつれ、背骨の椎間板がすり減ることで、骨に異常が出て、脊髄神経を圧迫してしまうと麻痺症状も出てきます。また、関節の軟骨も徐々にすり減ってしまい、進行すると痛みも伴ってきてしまいます。ノリピーも背骨や関節に異常が出てきていると考えられ、抗炎症薬(痛み止め)の投薬を始めました。展示場引退後の生活を少しでも健やかに過ごしてもらえるように今後もケアしていきたいと思います。

他のクマ達と仲良く同居するノリピー(右上)=10月24日

全頭覚えたら自慢できる!?飼育員イチオシ掲示物

のぼりべつクマ牧場には至る所に掲示物があります。今回はその中から一つ、お勧めの掲示物を紹介します。それは第一・第二牧場にある個体紹介パネルです。この掲示物にはクマの名前を始め、性格やアピール方法なども記載されています。写真もついており実際のクマと比較ができるので、覚えて頂きやすくなっています。
のぼりべつクマ牧場のクマには全頭に名前がついていますので、一頭でも多くお客様に覚えて頂けたら嬉しいです。

第一・第二牧場に限らず、リスやアヒルの展示場にもたくさんの掲示物がありますので、是非ご覧になってください。

第二牧場の個体紹介パネル

のぼクマ劇場

なる作