のぼりべつクマ牧場通信 26号(2019年8月)

(↑クリックでPDFをダウンロード)

 

7度目の防衛 ボス継続歴代2位


令和最初のボス争いを制したのは「ダイキチ」でした。ダイキチは恵まれた体格と力で他のクマを圧倒し、見事ボスの座を守りました。
 
ボスグマとは発情期の5~7月中旬までの期間に群れの中で最も優位に立ったオスグマの事です。ボスが決まると翌年の発情期まで、交代は難しくなります。長期政権の歴代ボスは16代目「マツ」(9年)、6代目「ゴンゾウ」(7年)、13代目「フミオ」(6年)です。20代目「ダイキチ」は今年でボス就任7年連続となり、歴代2位の「ゴンゾウ」と並びました。
今年のボス争いは例年になく静かに始まりました。ダイキチのライバルであるマンタロウは、けん制し合う姿も見られましたが、ダイキチの威圧に耐えかねて退く姿も見られました。このままダイキチが「マツ」の9年連続に追いつくのか、マンタロウが来年こそは下剋上を果たすのか、第一牧場のオスグマたちから今後も目が離せません!

アヒルもボス制度がある!?

第一牧場でオスグマたちのボス争いが繰り広げられているこの季節、オスアヒルも群れのボスを決める争いをしていました。今回のボス争いを制したのは「黒黒3」です。
ボスは群れで最初に水浴びをできたり、好きな場所でくつろいだりすることができます。現在は「黒黒3」のライバル、「黄白19」がボスの座を狙っています。オスアヒルのボス争いも必見です。
 

ボスの黒黒3(左)、ライバルの黄白19(右)

飼育員は見たべあ!バックナンバー!

飼育員は見たべあ!のバックナンバーの配布方法が、8月から変更になります。博物館2階にあるバックナンバーの棚に置かれていない号は、冊子として同じ棚に置いてあります。冊子にある号も配布していますので、欲しい号がありましたらスタッフまでお申し付けください。
※冊子にある新聞の在庫は無くなり次第配布終了となります。
 

博物館2階に置いてあります!

子グマ成長日記

子グマたちは目覚ましい成長を見せています。4か月前はミルクしか飲めていなかった子グマも今では完全に離乳し、大人のクマに与えている配合飼料も食べられる種類が増えました。
ランは6頭の中でも特に木登りが大好きです。丸太に登って下を通る飼育員の帽子にクマパンチしようといつも狙っています。
 

丸太の上から狙ってくるラン=7月2日


タカオは他の5頭が丸太に登れるようになり、1頭だけ登れないとかんしゃくを起こしていました。今では後足が丸太からはみ出た、不安定な姿勢でも昼寝するほどに成長しました。
 

後足をぶら下げて昼寝するタカオ=7月2日

今月の飼育員のベストショット

「夏が来た!」 撮影者:吉見優

エブリデイ!エンリッチメント

エゾヒグマ獣舎の換気口に長い消火ホースをたくさん垂らしました。クマたちは引っ張ったり、咬んだり、楽しそうに遊んでいました。他の獣舎ではホースを集めて、寝床として使っているクマもいました。十人十色ならぬ十クマ十色のクマたちの個性が今日も輝いています。
 

消火ホースで遊ぶコルク(左)、消火ホースを寝床にしたモモコ(右)

のぼクマ劇場

なる作

飼育員は見たべあ!一覧はこちら