飼育員のお仕事 ~高性能お世話係の秘密~(7月13日・14日実施)

「飼育員のお仕事」と言って皆さまはどんな姿を思い浮かべますか?やはり最初に思いつくのは、動物たちの世話をしている姿ですよね。ですが動物の世話をしている以外にもやることはたくさんあるのです。今回はのぼりべつクマ牧場の飼育員たちは普段どんな仕事をしているか、お話をしました。
 
のぼりべつクマ牧場では現在74頭のクマを飼育していて、1頭ずつの健康管理を毎日行っています。エゾヒグマは季節によって生活スタイルが大きく変化します。そのため季節によって健康チェックの仕方が変わってきます。1年で最も食欲の下がる冬は、昼間でも寝て過ごすクマが多くなります。一番食欲の上がる秋には、冬の3倍ほど餌を食べます。体型は秋と冬は太っている方がいい体格と見ることができますが、春、夏まで太っているのは食べ過ぎなのかなと餌の量を調節したりしています。
 

子グマの体重測定


ヒグマたちのお部屋掃除も飼育員の大切な仕事です。ヒグマは爪が引っ掛かるコンクリートなどの隙間があると、とても楽しそうに剥がしていきます。お部屋の掃除をしながら施設の不備がないかどうかの点検もしていきます。観覧台のペンキ塗装や園内のモルタル補修など、自分たちでできることは飼育員が施設の補修もします。
 
のぼりべつクマ牧場のリス舎では、リスが暇な時間を少なくするためのさまざまな工夫が施されています。エンリッチメントと言って動物たちに退屈な時間を過ごさせないための飼育員の愛です。そうして毎日愛情をこめて飼育している動物たちを、ガイドや個体紹介看板などで、お客様へ知って頂くのも飼育員の大事な仕事です。
 

クマの腕試し(飼育係による実験ガイド)の様子


 

リスの個体紹介看板を取り付け中


飼育員はお世話係の他に、塗装屋や整備士になるなんでも屋さんなのです!