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のぼりべつクマ牧場の冬にクマは?
休園の間、クマは?
2月1日から営業は土・日・祝日のみとなり、平日は休園でした。
営業している時と休園の時では、園内の雰囲気が大きく変化します。休園時はとても静かな園内ですが、クマ達にも何か変化があったのでしょうか?
のぼりべつクマ牧場では、クマ一頭一頭の行動を記録する「行動チェック」という取り組みを実施しています。摂餌(餌を食べる)・休息(落ち着いた様子・寝ている)や常同行動(同じ動きを繰返す異常行動)など、観察の際にクマが何をしているのかを記録するものです。その結果をふまえて話し合いを行い、常同行動が少しでも少なくなるような改善策を考えています。
季節により、クマの行動は大きく変化します。冬期間中は、野生のクマは冬眠している時期です。当園でもすべてのクマが冬眠しているわけではありませんが、野生のクマと同様に代謝は落ち、動きが緩慢(かんまん)となり、多くの時間を睡眠に費やすクマが増えます。
その際にベッドの代わりとして使用できるように、獣舎内に消防ホースやワラを追加して入れています。その結果、ホースを集め寝床を作るクマや、複数のクマが集まり寝ている姿が見られています。
ヒグマの場合は、冬眠といっても、ぐっすり寝ているわけではなく、少しの物音で起きてしまう浅い睡眠で寝ています。
そこで、休園時は人間によるストレス要因を少なくするために獣舎付近の出入りを少なくしたり、餌量や餌の回数の調整をしています。朝、常同行動している個体も時間が経つにつれ落ち着き、夕方には常同行動がほとんどなく休息をしているなどの行動変化もあります。
今後もクマ達の常同行動の原因を探り、色々なアイデアを模索し、ストレスがないような飼育環境を整えていきたいと思います。
クッタラ湖全面凍結!!
ピリカとちびっこクマの合流始めました
去年生まれたピリカも同年代のクマと遊べるように、1つ年上のエースと2つ年上の5頭の先輩グマたちとのお見合いを始めています。現在は、隣接する放飼場で、匂いを嗅いだり、お互いの様子を見たり、まるで自己紹介をしているようです。
お互いに何度か顔を合わせると、先輩クマに慣れ始めたマイペースなピリカは、飽きてきたのか、元気に放飼場の雪を掘って遊ぶなどの余裕な様子を見せてくれています。
先輩クマ6頭の中ではツクシが積極的に何度かピリカと鼻を合わせている姿も見られ、エースの時のように優しくリードしてくれそうな予感がします。少しずつ時間をかけ、ピリカが仲間入りできる日を楽しみにしています。
ヒグマクイズ あなたはもう挑戦した?
様々な場所で、オンラインでの教育普及が活発化している中、のぼりべつクマ牧場では『クマについてもっと知ってもらいたい』との想いから、毎月、レクチャー要素を取り入れたヒグマクイズを掲載しております。
月ごとに異なるテーマに沿ったクイズ(5問)をしながら、クマについて楽しく学ぶことができます。
毎月チャレンジして、あなたもヒグマ博士になろう!
挑戦はこちらから↓
ナナさん、今年の冬はどうですか?
今年で本格的な冬眠2年目となるツキノワグマ「ナナ」(21歳)の様子を紹介します。
野生のクマは12月から翌年の4月頃まで冬眠しています。昨年12月から今年1月中旬までは、暖かい日が続き、その影響か、中々本格的な冬眠に入らず数時間寝てはまた起きての繰り返しでした。
1月末頃、急に気温が下がった日からは、起きてワラを整える行動が多くみられるようになりました。器用にワラをかき集めて丸めて、フカフカになるまで繰り返し行い、寝やすい形に整えていました。また、時折見せる寝起きの顔を見ていると、クマも人間と一緒なんだなと感じます。
2月に入ってからは、ワラの上で丸まってぐっすり寝ていることが多くなりました。活動期となる夏は物音に敏感で、高い音が聞こえると耳を塞ぎ「ウォッウォ」と鳴く程の反応がありますが、今は音が鳴っても全く動かないので、寝息が聞こえないと飼育員が不安になる程本格的に寝ています…。
リスの健康チェック 体重測定Ver.
動物も人間と同じように、健康管理の為に体重測定が必要です。夏の時期は、リスは巣箱から頻繁に出てくるので、餌で誘導して体重計に乗ってもらいますが、冬になると日中の間でも巣箱の中にいることが多くなります。そこで、カメラを体重計の前に置き、人がいない状況でも体重測定ができるようにしています。毎回秤の上にうまく乗ってくれるわけではありませんので、毎日の体重測定のため飼育員の駆け引きは続きます。