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新規メンバー加入で賑わう第二牧場
未来の第二牧場を担う、期待の新グマが登場!
11月20日、第二牧場(メスヒグマの展示場)に新たなメンバーが加わりました。年齢は今年で5歳(人の年齢で15歳)を迎える「シズク」、「ツムギ」、「マリン」の3頭です。シズクとツムギは双子、マリンは泊村から野生で保護されてやってきたクマです。
第二牧場の平均年齢は25歳(人の年齢で約75歳)で、新メンバーとは世代間ギャップがあります。合流前はうまく溶け込むことができるのかと飼育員一同、不安な面持ちでした。
10月29日からシズクたち3頭と第二牧場の先輩メスグマによる獣舎間でのお見合いがスタートしました。獣舎間には扉があり、顔だけ合わせられるようになっています。お互いが警戒している初めのうちは、少しだけ扉を開けて徐々に慣らしていきます。飼育員一同の心配とは裏腹に大きなトラブルもなく、3週間ほどで無事に打ち解けることができました。
3頭が第二牧場に出て最初のころは少し周りを気にして、隅の方で寄り添っている姿もありましたが、今ではおやつを狙って立ち上がるなどの積極的な行動が見られます。第二牧場を訪れた際にはぜひこの3頭に注目して見てください!
産室準備完了!
のぼりべつクマ牧場では12月に産室(※)の準備が行われます。クマの発情期となる5月頃~7月中旬頃に性格や血統を考慮してオスとメスのペアで同居させる「ペアリング」を行います。ペアになったクマは発情期の期間をともに過ごし、妊娠の可能性のあるメスグマたちは12月中旬~下旬に産室へ移動をします。
ヒグマの出産は冬ごもり中(冬眠中)の1月~3月頃にかけて行われます。産室は冬ごもり穴のように狭く暗い場所で、飼育員は巣材であるワラを敷き詰め準備をします。飼育員一同、元気な子グマが無事に生まれてくることを願っています。
※産室とは出産をしやすいように整えた部屋のこと
子グマ、バックヤードへ
12月6日に子グマ専用のオリを使用し、コテツとダイチは子グマ牧場からバックヤードの獣舎へ移動をしました。移動後は普段と違う空気感を察知したのかやや興奮気味で暴れていましたが、時間が経つにつれ徐々におとなしくなっていきました。バックヤードの獣舎内は慣れないためか警戒をしており、最初は奥の方で2頭一緒に寄り添っていましたが、3日ほどで新しい獣舎にも慣れてきたようで元気に走り回る姿を観察することができました。
体重を量るとコテツ60kg、ダイチ65kgとあり、成長ぶりがうかがえました。
ヒグマフォーラム 大盛況のうちに閉幕
12月3日、登別市婦人センターで開催されたヒグマフォーラムには70名ほどの市民の方が参加されました。
講演内容は国際動物福祉団体ワイルドウェルフェアからジョージナ・アレンさん「世界における飼育クマの福祉」、ヒグマの会から坪田会長(北海道大学教授)「飼育下でのヒグマ研究」、サホロベアマウンテンから佐々木園長「サホロベアマウンテンの紹介と飼育の取り組み」、のぼりべつクマ牧場から坂元係長「これまでのクマ牧場とこれからのクマ牧場」となりました。
4名の方々の講演の後は総合討論となり来場者からの質問に答える形でヒグマ飼育の課題や未来像について質問、それぞれの演者が来場者との意見交換を行いました。来場者からの「サホロベアマウンテンでは冬ごもりをどのようにしているのか?」という質問に佐々木園長は体重変化や個体の様子などを答え、飼育員のクマに対する想いに関する質問などを坂元係長が答えていました。
クマの種類から飼育環境向上の具体例まで幅広い内容の質問が出て多くの議論が行えました。
エブリデイ!エンリッチメント
国際動物福祉団体ワイルドウェルフェア(※)のジョージナ・アレンさんとイギリスの動物園からデビィ・ポーターさんが12月4日にのぼりべつクマ牧場を訪れ、飼育員を対象に動物福祉のワークショップを行いました。実技講習ではエンリッチメント器具の設計から作成、取り付けまでの指導を受け、一層飼育環境が充実しました。
今回は浮き球に穴を空けて中にシリアルやドングリを入れたり、浮き球や丸太にジャムやツナを塗ったり、壁や格子にデオドラントスプレーを吹きかけるなど味覚や嗅覚を刺激するエンリッチメントでした。また消火ホースも編み、ハンモックも作成しました。その後、3歳のメスグマ「アナ」、「ホノカ」、「ラッキー」4歳のメスグマ「マロン」の4頭を新規エンリッチメント器具設置後の獣舎へ移動させると、初めての臭いや光景に驚きを隠せない様子でしたが次第に生き生きと遊び始めました。
ワイルドウェルフェアから起き上がりこぼしのエンリッチメント器具も寄贈して頂きました。
※ワイルドウェルフェアとは飼育下の野生動物の福祉向上を目的とした活動を行う団体
教えて!! Q&A
○ペンネーム「にゃー」さん
Q 職員の方々から人気のあるクマはだれですか?その理由も教えていただきたいです。
A 松本獣医 「エス」 周りに流されず、考えて行動しているところ。
吉見飼育員 「ニイヨ」 ウルウルした目、グラマーな体型がかわいい!ツンデレなのも良い!
佐藤飼育員 「プリンプリン」 温和な性格で顔がチャーミング。
のぼクマ劇場
きょうのくまさん
現在、のぼりべつクマ牧場で飼育されているオスグマの中では最高齢。控えめな性格で、兄弟であるホクトと同じ獣舎で仲よく暮らしています!
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