のぼりべつクマ牧場通信 3号(2017年9月)

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子グマたちが走る、登る、泳ぐ!

身体能力の飛躍的向上
子グマは以前のたどたどしさはなくなり、大人顔負けの躍動感を見せてくれます。
1番に足が速くなりました。脚力がついてきたことにより、私たちが追い付けないほどのスピードで牧場内を駆け回っています。

 

次に木登りの技術が上達したことです。日を重ねるごとに颯爽と駆け上がっていく姿を見る機会が増えていき、子グマ牧場内にある丸太の天辺まで登っている姿もたびたび見かけるようになりました。

 

新たに泳ぐことも習得しました。少し前までは水辺で遊ぶくらいでしたが、今では水深1㍍程の水路を泳いでいます。この泳ぎを活かしたイベント「子グマのハンティングタイム(土日祝日の11時45分から)」が今月に開催されます。大きな生簀に放たれたニジマスを、子グマたちが一生懸命捕まえる姿をご覧ください!

 

また食事のメニューにも変化があります。先月は配合飼料1種類を水でふやかして与えていたのですが、現在では配合飼料が3種類と大人のクマと変わらない内容になってきました。1頭あたり1日に3・5kgの配合飼料と野草を食べており、体重もコテツ38kg、ダイチ42kgと順調に育っています。

 

 

子グマの氷中果物プレゼント

8月の土日・お盆期間に「子グマの氷中果物プレゼント」を行いました。氷の中にリンゴやスイカなどの果物が入ったものを与えるイベントでしたが、大盛況のうちに終えることができました。立派な歯で氷にガリガリと食らいつき、あっという間に完食をしたコテツとダイチ。次の催し物で新たな反応を見られることを楽しみにしています。

スイカの氷中果物を美味しそうに頬張る=8月11日、コテツ

 
ヘビ、子グマに大接近!
皆さん、ヘビは好きですか?意外にもクマはヘビが嫌いなのです。
ヘビの動きが嫌なのでしょうか、臭いが嫌なのでしょうか。実際に子グマとヘビを合わせてみました。今回、初対面を果たしたアオダイショウに子グマたちは驚き、得体のしれない生物を見るように遠巻きにヘビを見ていました。

子グマVSヘビ=上からダイチ、コテツ、アオダイショウ

 

打ち水大作戦! 2017

 


 

エゾヒグマたちの適温とは?

今年も厳しい暑さが続いている夏ですが、人間が暑いと感じている以上にエゾヒグマたちは暑さに参っています。
エゾヒグマは北海道に生息している固有亜種で、暑さには弱い動物なのです。厚い皮下脂肪と毛皮のおかげで、マイナス10度以下の寒さの中でも平気で過ごすことができます。逆に夏は15度前後が適温で、20度以上にもなると熱中症に陥る危険性があります。

 

そんな時には飼育員が放水をします。こまめに牧場を観察し、バテているクマはいないか?後ろのほうで飲み水を飲めずにいるクマはいないか?と牧場内を注意深く観察しています。水洗時に使用するホースは、消防で使われるような太いホースです。人間なら飛ばされてしまいそうな水圧ですが、体重100~400㌔㌘程ある牧場のクマたちならへっちゃらなのです。放水しているとクマたちが集まってきて、涼んでいる姿を観察することができます。飼育員がクマに水浴びをさせている様子を目にする機会がありましたら、注目してみてください。

 

暑さをしのぐために、クマたちは自ら牧場内の池に入ります。パンティング(あえぎ呼吸)をしているクマは、水を求めている場合が多いです。水をかけてほしいときは、個体によって様々なアピールがあるのも興味深いと思います。皆さんもクマ牧場で、今ならではの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか?

 

山で見つけた!夏の味覚

自然豊かな森に囲まれているのぼりべつクマ牧場には、たくさんの野草が生い茂っています。エゾヒグマは食べているものの7~8割が植物質のもので、野草が大好物です。今回はクマ牧場近辺で観察できる中で、クマに好まれているものを紹介していきます。

 

①素手で触るな「エゾイラクサ」茎には無数の棘があり、そこに痛痒くなる成分が含まれているので触れる際には注意しましょう。名前の由来は痒くなりイライラすることからきているそうです。クマはアリが好物で、この植物にもアリの体内にある蟻酸(ギサン)が含まれているので好まれているのではないでしょうか。

 

②線香花火のような白い花「アマニュウ」大型の植物で、名前の由来は茎が甘いことからきているそうです。

 

③天狗が持ってそう「オニシモツケ」シモツケに似ており、大型であるところからついた名前です。

 

④天ぷらにしたらおいしそう「アオミズ」エゾイラクサと同じイラクサ科の植物で、名前の由来は青くてみずみずしいというところからきていそうです。食べるとシャキシャキとした食感がします。

 

⑤可憐な花を咲かせます「ミヤマセンキュウ」シダ状の葉、白い花が特徴的なセリ科の植物。

 

クマ牧場周辺に自生している植物なので、ぜひ探してみてください。

 

教えて!! Q&A

ペンネーム Mさん
Q 白い毛のクマ(メス)がいたのですが、あれはぐうぜんですか?
A 第二牧場のニイサですね。創刊号の裏面を飾ったクマなのですが、子グマの頃から偶然にも白っぽい毛色でした。ヒグマの毛色には個体差があり、クマ牧場では時々白っぽい毛色のクマもいます。

 

のぼクマ劇場

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子グマたちが走る、登る、泳ぐ!

身体能力の飛躍的向上
子グマは以前のたどたどしさはなくなり、大人顔負けの躍動感を見せてくれます。
1番に足が速くなりました。脚力がついてきたことにより、私たちが追い付けないほどのスピードで牧場内を駆け回っています。

 

次に木登りの技術が上達したことです。日を重ねるごとに颯爽と駆け上がっていく姿を見る機会が増えていき、子グマ牧場内にある丸太の天辺まで登っている姿もたびたび見かけるようになりました。

 

新たに泳ぐことも習得しました。少し前までは水辺で遊ぶくらいでしたが、今では水深1㍍程の水路を泳いでいます。この泳ぎを活かしたイベント「子グマのハンティングタイム(土日祝日の11時45分から)」が今月に開催されます。大きな生簀に放たれたニジマスを、子グマたちが一生懸命捕まえる姿をご覧ください!

 

また食事のメニューにも変化があります。先月は配合飼料1種類を水でふやかして与えていたのですが、現在では配合飼料が3種類と大人のクマと変わらない内容になってきました。1頭あたり1日に3・5kgの配合飼料と野草を食べており、体重もコテツ38kg、ダイチ42kgと順調に育っています。

 

 

子グマの氷中果物プレゼント

8月の土日・お盆期間に「子グマの氷中果物プレゼント」を行いました。氷の中にリンゴやスイカなどの果物が入ったものを与えるイベントでしたが、大盛況のうちに終えることができました。立派な歯で氷にガリガリと食らいつき、あっという間に完食をしたコテツとダイチ。次の催し物で新たな反応を見られることを楽しみにしています。

スイカの氷中果物を美味しそうに頬張る=8月11日、コテツ

 
ヘビ、子グマに大接近!
皆さん、ヘビは好きですか?意外にもクマはヘビが嫌いなのです。
ヘビの動きが嫌なのでしょうか、臭いが嫌なのでしょうか。実際に子グマとヘビを合わせてみました。今回、初対面を果たしたアオダイショウに子グマたちは驚き、得体のしれない生物を見るように遠巻きにヘビを見ていました。

子グマVSヘビ=上からダイチ、コテツ、アオダイショウ

 

打ち水大作戦! 2017

 


 

エゾヒグマたちの適温とは?

今年も厳しい暑さが続いている夏ですが、人間が暑いと感じている以上にエゾヒグマたちは暑さに参っています。
エゾヒグマは北海道に生息している固有亜種で、暑さには弱い動物なのです。厚い皮下脂肪と毛皮のおかげで、マイナス10度以下の寒さの中でも平気で過ごすことができます。逆に夏は15度前後が適温で、20度以上にもなると熱中症に陥る危険性があります。

 

そんな時には飼育員が放水をします。こまめに牧場を観察し、バテているクマはいないか?後ろのほうで飲み水を飲めずにいるクマはいないか?と牧場内を注意深く観察しています。水洗時に使用するホースは、消防で使われるような太いホースです。人間なら飛ばされてしまいそうな水圧ですが、体重100~400㌔㌘程ある牧場のクマたちならへっちゃらなのです。放水しているとクマたちが集まってきて、涼んでいる姿を観察することができます。飼育員がクマに水浴びをさせている様子を目にする機会がありましたら、注目してみてください。

 

暑さをしのぐために、クマたちは自ら牧場内の池に入ります。パンティング(あえぎ呼吸)をしているクマは、水を求めている場合が多いです。水をかけてほしいときは、個体によって様々なアピールがあるのも興味深いと思います。皆さんもクマ牧場で、今ならではの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか?

 

山で見つけた!夏の味覚

自然豊かな森に囲まれているのぼりべつクマ牧場には、たくさんの野草が生い茂っています。エゾヒグマは食べているものの7~8割が植物質のもので、野草が大好物です。今回はクマ牧場近辺で観察できる中で、クマに好まれているものを紹介していきます。

 

①素手で触るな「エゾイラクサ」茎には無数の棘があり、そこに痛痒くなる成分が含まれているので触れる際には注意しましょう。名前の由来は痒くなりイライラすることからきているそうです。クマはアリが好物で、この植物にもアリの体内にある蟻酸(ギサン)が含まれているので好まれているのではないでしょうか。

 

②線香花火のような白い花「アマニュウ」大型の植物で、名前の由来は茎が甘いことからきているそうです。

 

③天狗が持ってそう「オニシモツケ」シモツケに似ており、大型であるところからついた名前です。

 

④天ぷらにしたらおいしそう「アオミズ」エゾイラクサと同じイラクサ科の植物で、名前の由来は青くてみずみずしいというところからきていそうです。食べるとシャキシャキとした食感がします。

 

⑤可憐な花を咲かせます「ミヤマセンキュウ」シダ状の葉、白い花が特徴的なセリ科の植物。

 

クマ牧場周辺に自生している植物なので、ぜひ探してみてください。

 

教えて!! Q&A

ペンネーム Mさん
Q 白い毛のクマ(メス)がいたのですが、あれはぐうぜんですか?
A 第二牧場のニイサですね。創刊号の裏面を飾ったクマなのですが、子グマの頃から偶然にも白っぽい毛色でした。ヒグマの毛色には個体差があり、クマ牧場では時々白っぽい毛色のクマもいます。

 

のぼクマ劇場

作:さとうりさな


 
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