ヒグマの食生活ということで今回はヒグマの食べ物にスポットを当ててお話をしました。皆様が“クマ”と言っている動物は、北はホッキョクグマから南はマレーグマまで世界に8種類います。日本には本州・四国にツキノワグマ、北海道にはヒグマと2種類のクマが棲んでいます。
“北海道のヒグマ”と言えばサケを咥えている木彫りが有名ですね。ライオンやトラと同じ猛獣と呼ばれているため、肉食動物だと思われているクマ。実は雑食動物です。
ヒグマの歯
とても大きい犬歯が生えています。この犬歯でシカやサケに肉をかみ切って食べています。ですが奥歯は私たちの歯の形と似ているのが分かりますか？ヒグマはこの奥歯を使って、野草や木の実などをすりつぶして食べることができるのです。ヒグマは“草食傾向の強い雑食動物”と言われるほど、植物質のものを多く食べています。その他にも北海道のヒグマは農作物や果物も大好きです。
クマが農家さんの野菜を食べた痕跡
どんぐりを食べるクマ
写真のようにトウモロコシは器用に芯を残して食べますし、口先でドングリの殻だけ剥いて食べることもできちゃいます。
さて、ここで問題です。ヒグマが一番好きな食べ物は、次の3つの内どれだと思いますか？
①ハチミツ ②サケ ③バニラアイスクリーム
正解はバニラアイスクリームです。クマは甘くて味の濃いものほど大好きです。ですが森にバニラアイスクリームのなる木はありません。果たして野生のヒグマにはバニラアイスクリームを食べる機会があるのでしょうか。あるとすれば、それは私たちが山や川などクマの棲んでいる森で、食べ残しなどの生ごみを森に捨ててしまったときです。バニラアイスクリームがおいしいと覚えたヒグマはその味を決して忘れません。同じ味を求めてあなたの家のゴミ箱に来てしまうかもしれません…。
山や川へ出かけた時に出たゴミは必ず持ち帰るようにしましょう。
次回はどんなお話が聞けるのでしょうか。お楽しみに！
