皆さんはのぼりべつクマ牧場に「ボス」と呼ばれるクマがいる事をご存知でしょうか？オスメス合わせて80頭以上いるのぼりべつクマ牧場の「頂点」ともいうべき存在。どんなクマがどの様に君臨しているのか、今回お話しさせて頂きます。
「ボス」という表現は、自然界では全く耳にしない言葉だと思います。そう、「ボス」というのはのぼりべつクマ牧場内で飼育されているクマに用いている表現なのです。圧倒的にケンカの強いクマの事を表し、そのクマのおかげでクマ同士のケンカも抑制されたりします。ちなみに、メスグマのケンカは口げんかの様なものが殆どで、取っ組み合いのケンカはあまりないので、圧倒的に強いクマはおらず「ボス」もいません。
「ボス」のクマは、クマと飼育員の双方から「ボス」と認められます。クマ達からは「強さ」もってをボスとして認められ、飼育員からは、「強さ」に関連する「ケンカの勝敗」や「背こすり回数」、「性格」でボスとして認められます。「背こすり」とは、野生では木々に背中をこすり付ける行動で、一種のマーキング行動と言われています。ケンカや背こすりは繁殖期の４～7月に増えるため、その時期に「ボス」が決定します。
昨年までは安定してダイキチが「ボス」に就任していましたが、今年はマンタロウが一波乱起こし、のぼりべつクマ牧場の頂点を揺るがす闘いが起こりました。しかし、3年連続で「ボス」の座を獲得してきたダイキチが根性を見せ、今年も見事「ボス」の座を守り抜きました。
クマからも飼育員からも頼りにされる存在。是非皆さんからも一度、のぼりべつクマ牧場の頂点を見に来ては如何でしょうか。
