エゾヒグマ「ルイ」が亡くなりました。(※死因:他個体との合流試行に伴う闘争の為)

2025年4月3日にのぼりべつクマ牧場のエゾヒグマ「ルイ」(オス、1歳)が死亡しました。

若齢個体群の合流作業中に起きた事故によりエゾヒグマ「ルイ」が死亡してしまったため、当時の状況をご報告いたします。

2024年1月23日に誕生したルイとその双子のアシリは、2024年12月にこぐま牧場を卒業し、バックヤードにて飼育しておりました。

2025年3月より2歳齢2頭および3歳齢1頭の3頭群との同居を目指すべく、バックヤードにて合流作業を進めていました。クマの合流作業は隣同士の放飼場にて互いの存在を認識させ、匂いや視覚でコミュニケーションを取ることから始めました。興味津々で仕切りの格子際に行き、互いに鼻先を合わせるなど活発にコミュニケーションを取る様子が確認されていたため、次の段階として同じ空間に放飼する作業へと移りました。

2歳齢の2頭とは相性が良く、アシリと共に4頭で活発に遊ぶ様子も見られていたため、次の段階として3歳齢との合流を試みました。逃げ場を確保しながら獣舎の扉を少しずつ開け、餌を与えながらクマ同士の相性や様子などを数日見ていましたが、事故発生当日は3歳齢が餌を食べている際に3歳齢がいる獣舎内へのルイの完全な侵入を許してしまい、獣舎に入ってきたルイを見つけた3歳齢が突然襲い掛かり闘争となってしまい、結果残念ながらルイが死亡する事故となってしまいました。

飼育員の判断ミスによりルイの大切な命を失うこととなり、悔恨の念に堪えません。しかしながら飼育管理上、クマ同士の合流はどうしても必要不可欠です。二度とこのような事故を起こさないために、合流に伴うリスクの周知と闘争予防対策、合流時の監視体制を強化し、緊急時の迅速な対応が行える体制を改めて整え、今後の飼育管理改善に努めて参ります。