エゾヒグマ「マサコ」が亡くなりました。(※死因:胃捻転)

のぼりべつクマ牧場のエゾヒグマ「マサコ」(メス)が死亡しました。死亡確認日は2022年11月11日です。30歳でした。

マサコは1992年2月15日にヤタロウとマサヨの間に生まれました。
高齢になっても年齢の近い個体だけでなく、年齢の離れた若い個体とも優しく見守るような程よい距離感を取り、新人のクマにも優しく対応してくれる寛大なクマでした。

死亡前日まで第二牧場では前足でバシッと床を叩くように素早くおやつを捕え、30歳とは思えない元気な動きを見せてくれていました。
また、死亡直前まで部屋にあるプールで遊んでいた痕跡があり、高齢でありながら最後まで元気に過ごせていたようでした。

死亡確認後、北海道大学にて病理検査を実施し、死因は急性の胃捻転と判明しました。胃捻転は動物種によっては加齢性に増加する疾患とも言われていますが、クマにおいては詳しい情報がありません。
クマの疾患を予防するための知見を蓄積していくとともに、今までのマサコとの思い出を懐かしみ、これまでの貢献に心から感謝したいと思います。

のぼりべつクマ牧場では動物の死亡後、当牧場の獣医師や道内獣医学部のある大学にもご協力を頂きながら詳細な病理検査を行って死因を特定し、動物たちの疾病予防や治療や飼育環境の改善に寄与できるよう尽力しております。