のぼりべつクマ牧場通信 4号(2017年10月)

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子グマのハンティングタイム

 


――――――狩りの刻だ
ニジマスの生簀にいざ、出陣

のぼりべつクマ牧場では9月9日~10月9日の土日祝日の日程で「子グマのハンティングタイム」を開催しています。内容は、子グマ牧場に期間限定で設置された生簀に生きたニジマスを放ち、子グマたちが捕まえるというものです。

 

9月2日・3日で予行練習を行い、それが彼らの初陣となりました。最初は放流されたニジマスに気づくことができず、飼育員が生簀の中に魚がいるということを教えるもなかなか伝わりません。その後、魚影に気づいたコテツが先手を取り、水の中へダイブします。そして、ガラス越しにニジマスを発見したダイチは遅れながらも、ニジマスハンティングに参戦していきました。

 

初めて生きた魚を見る子グマたちは、恐る恐るニジマスへ手を伸ばすも、すぐに逃げられてしまい、捕まえることが難しそうでした。見かねた飼育員が水位を減らすと、見事コテツが1匹のニジマスを捕えることに成功しました。コテツに続いてダイチもニジマスをゲットします。食べるときは生簀から出て、獲物がとられない安全な陸地へ移動をしていました。両者とも頭からかぶりついていましたが、観察をしていると食べることより、捕まえることのほうが楽しそうに見えました。動くものを追いかけるというクマの本能が働いているのかもしれません。

 

生簀に放たれたニジマスをゲット=9月9日、コテツ

水中を探すときは、耳を水の中に入れない=9月9日、コテツ

 

ハンティングを続けていると動きに性格が出ていることに気がつきました。血気盛んなコテツはニジマスに対して序盤から猪突猛進な姿勢を見せるのに比べ、甘えん坊のダイチはコテツよりも積極性で一歩劣るようなようすでした。

 

 そして回を重ねるごとに段々と技術も上達していきました。ぎこちない手つきは大人顔負けの手捌きへと成長していき、捕獲にかかる時間も減少していきました。回ごとに違った動きを見せてくれる2頭のハンティングタイムを、その目でとくとごらんあれ!

 

どんぐり割引

~あなたのどんぐりが大活躍!~

季節も移り変わり、実りの秋となりました。のぼりべつクマ牧場では、毎年この季節になると「どんぐり割引」を行います。

 

一体、集まったどんぐりはどうなっているのでしょうか。実は、すべてクマとリスのごはんになっています。クマたちにとってどんぐりは、秋の大事な食糧なのです。お昼ごはんの時間帯に運がよければ、どんぐりを食べている子グマやリスが観察できるかもしれません。
今年は10月14日~11月30日の日程で開催します。たくさんのご参加をお待ちしています!

 

どんぐりの殻を割って器用に食べている=9月22日、子グマのコテツ

どんぐりの殻を割って器用に食べている=9月22日、エゾリスのタイヨウ

第二牧場からの卒業!

ありがとうクララ、お疲れ様キコ

 

今年は夏の終わりとともに、2頭のメスグマが第二牧場を引退しました。長きに渡り第二牧場を支えてくれたクララとキコ。現在はクマ牧場のバックヤードで変わらず元気に生活をしています。

 

新居の獣舎には、以前第二牧場でともに活躍をしていたノリピー、メリリン、モンコなどがいて、すぐに打ち解けていました。節目の年でもありますので、彼女たちの熊生を振り返ってみましょう。

 

 

突撃!! インタビュー 出張版inユーカラの里

普段聞くことのできない裏話やエピソードを紹介するこのコーナー。23戸ものチセを手掛けてきた職人へ突撃取材!
 

 

(リポーター) 今回、チセ改築工事を担当された尾崎剛さんにお話を伺いました。まず、チセとは何でしょうか?
(尾崎さん) アイヌ民族が暮らしていた家です。チセの集落は道内に点在していましたが、昭和45年ごろから居住している方をあまり見なくなりました。
(リポーター) チセには、人が住んでいたのですね。ちなみに素材は何でできているのでしょうか?
(尾崎さん) カヤやヤチダモを用いて造っています。釘は不使用で、カヤは「サクマ」と呼ばれる横木で支えています。他にも壁側、土台を支えるものを「サキリ」、「カタギ」と呼びます。

 

 

(リポーター) 金物を一切使わずに造られていると思うと感動します。これで雨や雪を防げてしまうのは驚きです!工期は1ヵ月でしたが、建築にかかった所要日数はどれほどでしょうか?
(尾崎さん) 実質、17日間ほどでできあがりました。
(リポーター) そうなのですね!では、最後に造る上で特に気を使った点と、来場者にどのようなところを観ていただきたいか、一言よろしくお願いします。
(尾崎さん) 気を使った点は、チセの玄関「セム」の部分です。屋根が谷間になっていて、とても雨漏りしやすいのでカヤを厚くする工夫を施しました。観てもらいたい場所は、「ケツニ」です。チセ内の天井を観ていただければ分かると思いますが、ヤチダモでチセを支えています。そして3点の接合部を紐のみで固定しているところなどですかね。
(リポーター) 尾崎さん、ありがとうございました。チセのオープンが益々楽しみになってきました!外装は現在も観ることができますので、職人の技を肌で感じてください!
 

 

のぼクマ劇場

作:さとうりさな